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公認会計士と税理士試験の違い

試験内容の違いについて

公認会計士と税理士、それぞれ資格を取得するための試験にはどのような違いがあるのでしょうか。

ここで、試験科目や内容などを比べてみましょう。

試験科目

【公認会計士】

  • 必修科目:財務会計論、管理会計論、監査論、企業法、租税法
  • 選択科目:経営学、経済学、民法・統計学から1科目

【税理士】

  • 必修科目:簿記論、財務諸表論
  • 選択必修科目:所得税法、法人税法(1科目以上を選択)
  • 選択科目:相続税法、消費税法、事業税、国税徴収法、酒税法、住民法、固定資産税(消費税法・酒税法と住民税・事業税は、どちらか1科目のみ選択可)

公認会計士は、短答式・論文式あわせて5つの必修科目と選択科目1つの計6科目を学ぶ必要があります。

税理士は、必修科目が2つ、選択必修から1~2科目、選択科目から1~2科目、計5科目の試験で合格する必要があります。

試験回数

公認会計士の試験には、マークシート形式の短答式試験と記述式の論文式試験の2回に分けて試験が行われます。

短答式試験は年2回(12月中旬・5月下旬)実施、論文式試験は年1回(8月下旬頃)実施されます。

税理士試験は、各科目年1回のみ実施されます。

試験方法・合否判定

公認会計士の短答式試験では、財務会計論、管理会計論、監査論、企業法の4つの試験を同時に受験します。この試験に合格した人のみが次の論文式試験へと進みます。

論文式試験では、監査論、租税法、会計学、企業法、そして選択科目から1つの計5科目の試験を同時に受験します。

一部科目合格制度もありますが、基本的には全科目合格で国家資格を取得できるのです。

これに対し税理士の試験では科目合格制を採用しており、数年かけて5科目の合格を目指すのが基本。もちろん同時に5科目以上受験してもよいのですが、1科目ずつコツコツと勉強する受験者が多いため、難易度のレベルが年々アップしていきます。

つまり、一度で5科目合格を目指すより数年かけて5科目合格を目指すスタイルの試験なのです。

短距離走の公認会計士、マラソンの税理士試験

いずれの科目も会計に関する国家資格なので、学ぶ内容についてかぶる点も多々あります。

試験のスタイルでいえば、公認会計士試験は一度に広範囲の勉強をする必要がありますが、税理士は1科目ずつ合格を目指せばよいので、もしかしたら税理士のほうが取得しやすいと思った方もいるかもしれません。

しかし、1科目についてより深い知識や論理が求められるのが税理士試験でもあり、長期戦になる可能性もあります。

公認会計士試験は短距離走、税理士試験はマラソンとよく言われるのは、このためです。

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