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企業法の勉強法
企業法の概要
企業法は理論のみから構成される科目です。原則として計算問題は出題されません。試験範囲がとくに広いのが特徴で、合格レベルに達するまでに要する勉強時間は、ほかの科目よりも長い傾向にあります。
割合としては100点/500点、論文試験では100点/700点を占めており、ここで下手な点数を取るわけにはいきません。出題範囲は主に会社法から。そのほか、商法や金融商品取引法からも出題されます。
企業法で高得点を取るための勉強法
科目の特性を知る
企業法は、公認会計士試験の科目のなかでとくに「勉強すればするほど点数が上がる」といわれています。得意・不得意が分かれやすい科目でもありますが、企業法の理解が完成すると、すこし勉強期間があいても点数が下がりにくいため、体系的な理解が完成したあとに論述の練習をすることで、実力をものにすることができます。
ときどき法改正の影響を受けて変更点が出ますが、その頻度は数年に一度程度。念のため、学習の前に改正の有無を確認し、改正点があった場合は内容とその背景を理解して把握しておきましょう。
条文を理解することが重要
企業法の短答試験は、条文がそのままが本試験で出題されます。そのため、過去5年分の過去問を何度か回しておくだけでも十分点数が取れると言われています。
しかし、意味を理解していないまま正誤だけを暗記するのはNG。分からない論点に出くわしたら、必ずテキストに戻って確認し、理解を深めることが重要です。「過去問題を解いて、3回連続で解けるようになるまで繰り返す」など自分でルールを決めたりして、過去問を5~6周はしておくのがおすすめです。
趣旨を理解すること、六法を引くこと
論文試験では、参考法令基準集が配布されるため、条文をすべて覚えている必要はありません。基準集から書き写すだけで解答できてしまいますが、しかし公認会計士の試験は「なぜ」を問う問題が多いため、趣旨を理解していなければ、得点に結びつかないということを覚えておきましょう。
企業法の論文式対策は、過去問対策はもちろんですが、「六法を引くこと」「テキストの趣旨を覚えること」が大切です。問題が条文に言及していたら、必ず六法を開いて条文を探して読むことを繰り返せば、おのずと条文構造が頭に入ります。
試験ではどの条文がどこにあるのかを六法で即座に検索できる方が断然有利。この『条文検索力』を身につけるためにも、普段からポケット六法などを使用して「六法全書慣れ」しておくとよいでしょう。
試験の採点者は、大学教授なども含まれるため論文の形式については厳しめ。段落や字の丁寧さ、文章の常体・敬体などにも普段から気を付けて、変なところで点数を落とさないように注意してくださいね。